「客来る?」心配されても…唯一の理容店、25歳の帰郷

 東京電力福島第一原発から南に約9キロ。福島県富岡町の国道6号沿いに11月、町唯一の小さな理容店が開店した。

 オーナーの草野倫仁さん(25)は複数のバリカンを使ってサイドを刈り上げるバーバースタイルを得意とする。「年を取っても、この店でお客さんを迎えたい。店も自分も、だんだんと味が出てくればいいかな」と話す。

 2017年春に町の大部分で原発事故による避難指示が解除されたが、町内で暮らす人は震災前の1割ほどの約1600人にとどまる。開店前、「店を出してお客は来るの?」と心配する声も掛けられたが、ふるさとへの思いは強かった。

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 小学生の頃から、夢中でサッカーボールを追いかけた。人工芝の練習場がある地元の富岡高校への入学を控えた中学校の卒業式の日、東日本大震災が起きた。

 原発事故の影響で、一度は県外…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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