大阪市西成区で日雇い労働者の生活を支えた「あいりん貯蓄組合」(通称・あいりん銀行)の事業廃止から10年。組合を運営してきた市が設定した預金解約期限が、3月末に迫っている。市によると、2月末時点で約3億2600万円の預金が残っているという。
市自立支援課によると、貼り紙や市のホームページで周知したり、残高が1千円以上の利用者に通知を送り続けてきたりしたが、2月末時点で約6万1千口座が未解約だという。1千円未満の少額の口座が9割を占めるが、中には1千万円近い残高の口座もあるという。
組合が事業を廃止した2012年3月時点の口座数は約6万6千。それ以降の10年間で解約は約5千件にとどまり、9割以上が解約されていない。市は、民法に債権の消滅時効の定めがあるとして、3月いっぱいで解約手続きを終えるという。残金は市の一般会計に繰り入れられる予定で、市の担当者は「今後、あいりん地区で何らかの形で活用していくことを検討している」としている。
解約の手続きは…
西成区保健福祉センター分館(大阪市西成区太子1丁目)で。通帳と印鑑が必要だが、通帳がない場合も再発行して対応する。本人が亡くなっていても、相続関係を証明する書類があれば可能だという。問い合わせは市自立支援課分室(06・6644・5119)へ。
組合は1962年、住所不定…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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