大阪府警は27日、住居不定の無職、迫秀次容疑者(33)を詐欺の疑いで逮捕・送検し、捜査を終えたと発表した。2年前に出稼ぎで訪れたカンボジアを拠点に、特殊詐欺グループで電話をかける「かけ子」として事件に関与したといい、被害額は計約1億円とみられる。
曽根崎署によると、迫容疑者は何者かと共謀して昨年10月と今年5月、東京都の90代男性と80代女性の自宅に電話をかけ、息子などを装って「会社のカードが入った財布をなくした。すぐに現金が必要だ」などとうそを言い、それぞれ9800万円と300万円の計約1億円をだまし取った疑いがある。
迫容疑者は9月1日に帰国後、大阪市内のホテルを転々としていたが、16日に署に自首したという。「世間的に特殊詐欺への目が厳しく、取り締まりが強化されている。家族にも顔向けできない」と説明したという。署は17日に逮捕した。(岩本修弥)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル