「寄り添うしかない」支援員は弱音をはかなかった 付属池田小事件

 21年前に起きた大阪教育大付属池田小学校の児童殺傷事件では、大阪府警の「被害者支援班」が最大60人超の態勢で、被害者らの支援に50日ほどあたった。制度ができた直後で、支援員は試行錯誤の連続だった。班のまとめ役の一人だった野沢征子さん(80)は今、NPO法人で子どもを見守り続けている。

 2001年6月8日午前。当時、府警の少年補導職員で、少年課主幹だった野沢さんは出勤後しばらくして一報を聞いた。「付属池田小で事件があり、子どもたちが被害にあった」

 府警はこの年の5月に被害者支援班の制度を設けたばかり。「支援班で行ける人を挙げてくれ!」「編成して行ける人はすぐに行って!」との指示がきた。

「関係ないから帰ってほしい」

 「大変なことが起こっている…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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