「密」生んだ札幌の沿道 観客に聞く30年の冬季招致は

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鈴木剛志、平岡春人、芳垣文子、神村正史、能田英二 岡田昇

 東京五輪の男子マラソンが8日、札幌市中心部で行われ、「無観客」開催のサッカー1次リーグから始まった札幌での五輪が閉幕した。新型コロナ感染再拡大で公道では観戦自粛が呼びかけられたが、北海道の内外の人たちが観戦に訪れ、様々な所で「密」ができた。人々は、コロナ禍に強行された五輪に何を思うのか。そして、2030年札幌冬季五輪招致をどう考えるのか――。

 男子マラソンのコースの沿道で生の五輪を目撃した人たちに聞いた。

 自宅近くの沿道でレースを見ていた女性(79)は、陽光を浴びて輝く選手の背中を見て感動したという。「ここを目指して頑張ってきた選手のことを考えると、やはりやってよかった」。冬季五輪招致も歓迎する。「そのころにはコロナは収まっているでしょうし、全世界の祭典のような催しは、やはりあったほうがいい」

 市内の女性(71)は「一生に一度の機会だから」と娘(46)と相談して沿道まで応援に来た。札幌での冬季五輪の実現を望むが、「新型コロナや財政など課題はある。市民が納得する形で開いてほしい」と注文をつけた。

 江別市の会社員男性(23)は、テレビ観戦で選手の姿に心を打たれ、沿道まで応援に来た。東京五輪は「やってよかった」と評価する。「特に競技の後のコメントが素敵で感動しまくりでした」。冬季五輪招致は「歓迎。感動は何度あってもいい」。

 「私も自粛しなかったのに何だけど、コロナがまた拡大するんじゃないか心配」と話すのは札幌市の元公務員の男性(63)。冬季五輪招致には「道民の生活や福祉に影響が出るなら反対せざるを得ない」と否定的だ。市内の会社員男性(62)は選手らの力走に感激したものの、「観戦のために人が集まる五輪はやるべきではなかった」と複雑な心境を語る。

 市内で居酒屋を営む男性(6…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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