「密回避」通勤は電動シェア自転車で 好調ゆえの悩みも

 都心をすいすい走る「赤チャリ」。東京ではもう定着した感のある電動アシストつきのシェア自転車だ。コロナ禍で、自転車利用が増えているという報道もあるが、シェア自転車はどうなのか。

 「赤チャリ」を運営するのは、NTTドコモの子会社「ドコモ・バイクシェア」。携帯電話ならではの通信技術を生かせるのではと、2011年に横浜市でスタートした。スマホの技術を応用し、自転車につけられた通信端末やGPSで管理している。

 一番の利点は、借りた場所とは別の場所で返せること。区をまたいでも返却できる「広域連携」が2016年、千代田、中央、港、江東の4区で始まり、利用は大きく伸びた。このサービスの地域は順次広がり、現在は11区が参加。この他、練馬区では区内だけで利用できる。全国の会員数は約100万人、うち8割が都内だ。

 自転車を借りたり返したりする都内の「ポート」の数は今年3月現在で約920カ所。1年間で約100カ所増えた。年間で200カ所程度増やしていった17~18年度に比べ、整備が進んだことにより伸びは落ち着いてきた。

 ポートの設置には、自治体も一役買っている。自転車の購入などの初期費用に補助金を出したり、公園や役所の前などの土地をポート設置のために無償で貸したりする自治体は多い。

 東京都の担当課長は「自動車の排ガス削減や、人々の回遊性を高めるため、都を含め多くの自治体が推進に力を入れている」と語る。

 使い方は簡単だ。スマホのアプリで予約する場合、ポートを選んで自転車を指定。表示された4桁の番号をサドルの後ろ側に付いている「操作パネル」に入力すれば、自転車の鍵が開く仕組みだ。交通系ICカードなどを登録すれば、番号を入力しなくても、パネルにカードをかざすだけで解錠できる。

 東京の利用エリア内では最初の30分が165円、その後は30分ごとに110円。料金はクレジットカードなどから引き落とされる。1日パスは1650円、月額会員は2200円だ。

コロナ禍の意外な傾向は

 コロナ禍で、利用は増えているのか。

 実は、去年と今年では違う傾向が出ている。

 最初の緊急事態宣言が出た昨…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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