「小学1年生が4割増えるかも」「卒業式が体育館で行えない学校が出てくる」 現役教員に聞く「9月入学制導入」の“多過ぎる課題”(ねとらぼ)

1:“学年が切り替わる時期”が変わって、先輩/後輩が同級生になる?

 9月入学制の導入は学校現場でも話題に上がっている。「現状では、こういう課題が想定できるんじゃないかな」と考えたことを話していくよ。

 現行の制度だと「同じ年に生まれた8月生まれの人と10月生まれの人」は同学年だけど、「3月生まれと、5月生まれ」は別の学年になる。これは“新しい学年に切り替わるタイミング”が4月2日だからなんだよね。

 9月入学制に移行すると、この“新しい学年に切り替わるタイミング”は……9月2日になるのかな。今まで「4月2日生まれ~翌年の4月1日生まれまでが同学年」とされていたのが、「9月2日生まれ~翌年の9月1日生まれ」に変わることになる。

 そうするとややこしいことに、これまで同学年だった「8月生まれの人と10月生まれの人」が別学年になる。つまり、「このあいだまで先輩/後輩だった人が、今年度から同級生」というややこしい事態が全国の教室で起こってしまう。

―― 避ける方法はないの?

 例えば、こんな移行措置が考えられると思う。

・すでにいる生徒は「4月2日生まれ~翌年の4月1日生まれ」が同学年
・今年度の小学1年生は「4月2日生まれ~翌年の9月1日生まれ」が同学年
・来年度以降の小学1年生は「9月2日生まれ~翌年の9月1日生まれ」が同学年

―― 今年度の小学1年生だけ、同学年になる人を5カ月分増やして調整するのか。

 ただ、このやり方だと今年の1年生が4割くらい増加する。例えば、1年3組まであった学校の場合、1年5組まで増えてしまう計算になるから、今度は「どうやって“増えた1年生”の分の教室を確保するんだ」という問題が発生するんだよね。空き教室がない学校はどう対応するんだろう。

 ベビーブームで子どもが急増した時代にはプレハブの校舎を建てたそうだし、対応不可能な問題ではないと思うけど、まあお金はかかるよね。「通常校舎で授業を受ける1~3組はエアコン付きだけど、プレハブ校舎の4~5組はエアコンなし」というわけにもいかないし。

Source : 国内 – Yahoo!ニュース

Japonologie:
Leave a Comment