三宅雪子元衆院議員(54)が今月2日、東京湾の海岸で遺体で発見されていたことが6日、明らかになった。自殺をほのめかす遺書のような内容のメモも確認されており、警視庁東京湾岸署は入水自殺を図ったものとみて調べを進めている。
捜査関係者によると、三宅氏が昨年12月30日に東京都港区の自宅を出て以降、行方不明になっていると家族から警視庁に届け出があった。翌31日未明には同区の芝浦ふ頭付近で所有物とみられるリュックや靴が発見された。ツイッターは30日まで更新。「さよなら―オフコース 家族が車でかけていて何だか泣けてきました」「死ぬまでにしたい10のこと。いい映画です」などとつぶやいていた。
関係者によると、元日に恩師の小沢一郎衆院議員(77)の私邸で行われる新年会に参加する意向を30日時点で周囲に伝えていた。さらに数日前には持病の腰痛を根治するために入院する意思を知人に明かした。議員の勉強会にも精力的に参加するなど政治家復帰に意欲的だっただけに、関係者の間では驚きと悲しみが広がっている。
祖父に石田博英元労相、父に元シンガポール大使の和助氏を持つ三宅氏は、共立女子大卒業後の88年にフジテレビ入社。報道局で小沢氏の番記者を務めたことが縁で、2009年、同氏の要請に応える形で民主党から衆院選群馬4区に出馬した。福田康夫元首相に敗れたが、比例復活当選。「小沢ガールズ」の筆頭格として話題となったが、12年総選挙は千葉4区から立候補して落選した。
議員時代の10年5月には、委員会での与野党議員のもみ合いで転倒して負傷し、自民議員に突き飛ばされたかどうかが国会論戦に発展。同11月には自宅マンション4階から転落して腰骨を折ったことも騒動になった。
一方、初登院時に午前2時から国会正門前で待つ「記録的一番乗り」になる情熱家の顔も。福祉政策をライフワークに取り組んだ。
師弟関係だった小沢氏の事務所関係者は「事実関係も確認されておりませんので、コメントを出す予定はありません」とした。
◆山尾志桜里氏らと09年衆院選で旋風
三宅氏が初当選した2009年衆院選では、当時民主党代表代行の小沢氏が与党候補の「刺客」として擁立した女性候補が多数当選し、政権交代の象徴となった。
三宅氏の他にも、山尾志桜里、永江孝子、田中美絵子、福田衣里子、江端貴子、岡本英子ら各氏が当選。もともと議員だった青木愛、太田和美の両氏、翌10年参院選で当選した谷亮子氏も含めて「小沢ガールズ」と呼ばれた。
ほとんどの議員が12年総選挙で落選して1期のみで永田町を去ったが、山尾氏は14年に返り咲き。永江氏は19年参院選で当選した。青木氏も現参院議員。田中氏が現在、金沢市議を務めるなど、地方政治の道に進んだ元議員もいるが、多くは政治活動を行っていない。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース