19歳で戦地に行った父は、どんなことを経験したんだろう。生前、詳しく尋ねていなかったことを記者は後悔している。「俵を担ぎ上げて徴兵検査に合格した」「(『太陽の塔』で有名な芸術家)岡本太郎のフンドシを洗った」……。聞いていたのは、そんな断片的な話ばかり。もっと知りたい。この夏、千葉県庁や図書館などに足を運び、記録の合間から父の思いをたどることにした。
父は大正14(1925)年生まれ。17年前、79歳で亡くなった。
従軍体験を書き残した手記や、当時の写真は残っていない。母(85)や兄(60)に聞いたが、「自動車連隊」にいたという記憶までしかない。
所属部隊が分かれば、当時の足跡に迫れる。そう思い、7月初旬、本籍地の埼玉県に「軍歴」に関する資料の開示を申請した。数日で写しが送られてきた。
終戦時に処分されるなどして…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment