「島の皆さんは日々苦心しています。その気持ちをおくみいただき、島へ渡る際には万全の態勢で……」。三重県鳥羽市の定期船乗り場、鳥羽マリンターミナルの出入り口にこんな看板が掛けられている。
新型コロナウイルスの感染拡大が危惧される中、離島への観光に「やんわり」と自粛を促す内容で、中村欣一郎市長が先月末、ペンキで書いて設置したという。コロナ禍での離島の医療態勢を憂慮して、市長が直筆の看板を立てるのは5度目。昨年末だと「来訪の際は、いつも以上の感染予防を……」だった。ただ鳥羽市の離島への年間観光客は約17万人(2019年)。民宿など観光にかかわる業者もいるため、文面の作成には毎度、慎重に検討を重ねているという。
一方、近くの市民の森公園では、ガリバーの遊具に巨大なマスクが取り付けられた。防水性のあるテントの生地でタテ1・3メートル、ヨコ2・6メートル。設置にあたった鳥羽ロータリークラブの中村和寛会長は「感染予防への協力呼びかけと収束への願いを込めています」と話した。台風シーズンを迎える8月末まで取り付けておく予定。(臼井昭仁)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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