東京・国立市の市議会議員が市の女性職員に対してセクハラをしたとされる問題について、市民らが「事実関係の究明を求める陳情」を出し、6月25日の市議会で採択されました。
国立市議会の本会議で25日に議論されたのは「議員のセクハラ疑惑について」です。矢面に立っているのは、自民党で4期、さらに議長も務め、現在は無所属で5期目のベテラン議員・石塚陽一市議(72)です。
国立市民らで作る団体は「石塚議員のセクハラ行為が曖昧なままになっている」と指摘し、陳情では「事実の究明と、本人の認識を公表すること」を求めています。陳情した団体の植野史さんは、会見で「彼(石塚議員)自身、セクハラもパワハラも分かっていない」と訴えました。
事の発端はおよそ2年前にさかのぼります。議会関係者によりますと、2016年から2017年の間に、石塚議員は女性職員を食事会に招き、肩に手を回したり「結婚する意思はあるか。あるなら紹介するよ」と持ち掛けたということです。
これについて石塚議員はTOKYO MXの取材に対し「親切に聞いた言葉がセクハラに該当するとは思わなかった。肩に手を当てて『何かあったら連絡ちょうだい』ということはやった」と述べ、「ねぎらいの意味で食事に誘い、コミュニケーションとして肩をたたいた。独身の男性が身近にいたので紹介したかった」と説明しました。事実関係は認めているものの、セクハラ行為は否定しています。
市議会は2017年5月、石塚議員への聴取を行った結果、一連の行為をセクハラ行為と認め、辞職勧告決議案を出す方針を固めました。しかし、石塚議員は決議案の前に辞職届を提出し、辞職しました。
そして、今年4月の市議選に石塚さんは「セクハラ疑惑を払拭したい」と無所属で立候補し、5回目の当選を果たしました。これに対して市民団体が「納得できない」として、セクハラ疑惑の事実関係の究明を求めたのです。6月21日に会見した市民団体の植野さんは「彼が2年前に辞めた時は、反省して辞めたと思っていた。しかし、理解も反省もしていないことが明白になった」と指摘しました。
提出されていた陳情は25日の市議会本会議で、石塚議員本人以外全ての議員が賛成し、採択されました。
陳情の採択を受け、市民からは「その時にどういう状況だったかによってまた違うが、許されないこと」といった声や「市民が認めているということ。過去にそれだけ実力があったということでは」など、さまざまな声が聞かれました。
今後、議会は石塚議員に事実関係を確認する方針です。石塚議員は取材に対し「厳粛に状況をお答えしないといけない。市民の負託に応えて、努力しないといけない」とコメントしています。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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