「帰省今のうち」「帰ったら自主隔離」連休初日の新幹線

 3度目の緊急事態宣言が出ている東京都と関西3府県に挟まれた格好の愛知県。今年の大型連休は、名古屋市を対象地域として「まん延防止等重点措置」が適用された状況でのスタートとなった。

 29日の名古屋は前日からの雨が続き、時折激しくなった。

 JR名古屋駅JR東海によると、この日午後4時までの東海道新幹線のぞみの自由席乗車率は上りで最大30%、下りで最大60%(いずれも名古屋駅発着時)と、目立った混雑はなかった。それでも一部の列車では、大きな荷物を持った乗客らが列を作って乗り込む様子も見られた。

 お昼前、上り線のホームで新幹線を待っていた名古屋市の女性会社員(30)は、夫と幼い子どもと3人で、横浜市の実家に帰省するところだった。

 首都圏の新型コロナウイルスの感染状況を考えると迷いもあったが、神奈川県には緊急事態宣言が出ているわけではなく、横浜市がまん延防止等重点措置の対象となっているのは名古屋市と変わらない。

 「今後、状況がもっとひどくなるかもしれないので、今のうちに」

 家族で話し合った末、帰省を決めた。帰省中も、なるべく公共交通機関は使わず、外出は控えるつもりだという。

 愛知県内の大学に通う女性(19)は、福岡市の実家に帰省するところだという。この春、入学して一人暮らしを始めたばかり。慣れない生活の疲れを癒やすため、大型連休は帰省すると決めていた。愛知県の感染者数は、2度目の緊急事態宣言下だった1月ごろの状況に迫り、福岡県の今月28日の感染者は過去最多を更新している。「人が多い名古屋の中心部にはなるべく行かないよう、めっちゃ気をつけて生活していました。できるだけの対策をして帰ります」

 東京行きの新幹線を待っていた橘明子さん(81)は親族に不幸があり、10日ほど前に自宅のある北海道から名古屋にやってきた。ちょうど、愛知県にまん延防止等重点措置が適用されることが決まったころだ。

 コロナへの不安がなかったわ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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