「無用」「平和の象徴」と対照的に言い表された連絡事務所だが、その始まりは希望に満ちていた。 18年4月、金委員長と文氏は板門店(パンムンジョム)の韓国側施設「平和の家」で会談し、「南北は完全な非核化を通して、核のない朝鮮半島を実現するという共通目標を確認した」とする「板門店宣言」に署名した。 金委員長が北朝鮮の最高指導者として初めて韓国の地を踏み、「対決の歴史に終止符を打つために来た」と会談の場で述べるなど、高まる融和ムードの中で合意されたのが連絡事務所の設置だった。 その後、同年9月14日には開城で開所式が行われ運用が始まった。事務所には韓国側の関係省庁の職員ら約20人が勤務し、北朝鮮側も同規模。南北双方の所長が週に1度会議を開き、民間団体の交流を支援するなど幅広い役割を担うことを期待された。実際、開所から3カ月の運用状況をまとめた韓国政府の発表によると、南北間の会談や協議が280回以上実施されるなど南北関係改善の舞台となっていた。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース