見ず知らずの相手に恋愛感情を抱かせて現金をだまし取る国際ロマンス詐欺で、7500万円の被害に遭ったと告白した漫画家の井出智香恵さん(74)が単行本「毒の恋」(双葉社)を出版した。ネットでのやりとりだけでなぜ信じ、大金を送り続けてしまったのか。「レディースコミックの女王」のベテラン作家が自身の体験を赤裸々に語り、再発防止を訴える。
2018年2月、井出さんのフェイスブックに1通の英文メッセージが届いた。
相手はハリウッドスターのマーク・ラファロを名乗った。半信半疑ながら、パソコンの翻訳機能を使ってやりとりした。70歳の漫画家だと写真付きで自己紹介すると、「You look pretty cool with your job(仕事をしている君の姿は最高にクールだ)」と絶賛された。
30代で結婚後は夫の暴力と放蕩(ほうとう)の中で、一人で稼いで3子を育てて離婚。そんな過去の告白に、20歳下の“マーク”は「僕は君を悲しませない」と憤ってくれた。妻と離婚調停を内密に進めており、弟の不慮の死に心を痛めていると明かした。
パソコン越しに「結婚」 長男には借金まで
米国在住の知人は「英語を学…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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