東海学院大学(岐阜県各務原市)の学生が、下呂市萩原町の特産品だった「富士干柿(ほしがき)」の復活に挑んでいる。高齢化と後継者不足で市場から姿を消してしまった干し柿。学生たちは干し柿にする伝統野菜「南飛驒富士柿」を守り、生産技術の継承をめざしている。
今月5日、管理栄養学科の「伝統野菜プロジェクトチーム」の学生4人が、同市萩原地区にある高橋恵美子さん(71)の柿畑を訪れた。南飛驒富士柿の木が約30本あり、枝にはだいだい色の果実がなっていた。
恵美子さんの父、庫吉(くらきち)さんは「干し柿づくりの名人」と言われ、地元の生産グループの代表を務めていた。6年前に他界。恵美子さんが柿畑を受け継いだが、年間7千個ほど生産していた干し柿づくりまでは手が回らないでいた。
学生たちは、恵美子さんから干し柿づくりのコツを学んだ後、柿100個余りを収穫し、大学へ持ち帰った。1個1個丁寧に皮をむき、ひもで結んだ後、煮沸とアルコールで消毒をして、学内の風通しのよい場所につるしている。
日がたつほどに水分がほどよく抜け、あめ色になり、白い粉がふくと出来上がりだ。順調にいけば約1カ月後には甘い干し柿ができるという。
干し柿は、学内のカフェ「さらまんじぇ・とーかい」で提供し、存在をアピールしていくという。恵美子さんは「富士干柿が見直され、生産してくれる人が現れてほしい」。「若い学生さんたちの感性で映えるスイーツを開発してほしい」とも話した。
かつては県の「伝統野菜」認証 数年前から「幻」に
下呂市によると、南飛驒富士…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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