23日から日本を訪問するローマ法王フランシスコ。13億人もの信者が世界中にいるキリスト教ローマ・カトリックの頂点に立つ人であることは知られているが、具体的にはどんな人なのだろう?
▽庶民派
1936年12月、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスでイタリア系移民の家庭に生まれた。本名はホルヘ・マリオ・ベルゴリオで現在82歳。大のサッカー好きでもある。
日本に初めてキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエルらが創設したイエズス会の出身。貧富の差が激しいアルゼンチンで社会活動に尽力、穏健な態度と行動力で尊敬を集め、2013年3月に枢機卿団によるコンクラーベと呼ばれる選挙で法王に選ばれた。中南米から選ばれたのは史上初でイエズス会出身なのも史上初だ。
「法王の務めは最も貧しく弱い人たちに手を差し伸べることだ」
「貧困者のための質素な教会を望む」
就任直後にこう述べたように、普段の生活でもぜいたくを排している。
歴代法王が使ってきたサンピエトロ広場に面した豪華な住居には入らず、コンクラーベの際に寝泊まりしていたバチカン内の宿舎で引き続き生活。食事は宿舎に滞在する他の聖職者らと同じ食堂で取る。
公開ミサや一般謁見(えっけん)の前後に防弾ガラスのない専用車を使用することに反対する周囲に対しては「イワシの缶詰のような窮屈な車内からは、人々に愛を伝えられない」と話し、押し切った。
ちなみに、法王の名前は清貧を実戦したイタリアの守護聖人フランチェスコに由来している。
▽ロックスター法王
冗談を好み、信者らと気軽に言葉を交わしたり、携帯電話で撮影する若者に笑顔で応える―。
学者出身で堅いイメージがあった前任者のベネディクト16世とは異なる路線を打ち出してきた。その明るく飾らない人柄から信者にとどまらない幅広い層から熱烈な支持を集める。13年7月のブラジル・リオデジャネイロを訪問時に、有名観光地のコパカバーナ海岸で開催された歓迎イベントには若者ら約100万人が集まった。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース