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日本学術会議の6人の新規会員を菅総理が任命しなかったことへの批判が出ているなか、自民党は14日、日本学術会議の在り方そのものを見直す議論を始めました。
下村政調会長:「税金が使われているなかで、納税者という国民の立場から見たときに、あるべき形としての日本学術会議の在り方等を議論するという意味では、わが党の中でしっかりと客観的に、そして、未来志向の中で議論していく」
会議では6人の“任命拒否”問題とは、切り離して議論するとしています。出席者からは学術会議について「諸外国と比較して発信力が弱い」といった意見や、「提言が学会や政府で生かされたことがない」などの批判も出た他、廃止に言及する議員もいたということです。そもそも自民党内には安保政策などをめぐり、政府の方針に協力的でないとして、学術会議の在り方ついて批判があり、民営化を求める声もありました。自民党は年内に提言をまとめ、政府に提出する方針です。 一方、有志の憲法学者が14日、菅総理に任命を拒否した理由の説明や、6人の任命を求める声明を発表しました。
日本体育大学・清水雅彦教授:「菅総理が全治全能の神のような存在になったと勘違いしているのではないか」
中央大学・植野妙実子名誉教授:「お金の問題を出してきたというのは、非常に怖いことであって、例えば、科学研究費などでも都合の悪い研究にはお金を出さないとか、そういうふうな形にも結び付きやすいということなので、そういう動きを危険な動きだと認識して見ていかなければいけないと思う」
また、ノーベル物理学賞を受賞した京都大学・益川敏英名誉教授も菅総理を痛烈に批判するコメントを発表しました。
京都大学・益川敏英名誉教授:「菅首相が、こんな乱暴なことをしたということは、歴史上、長く糾弾されるだろう。戦争の反省の上に作られた“日本学術会議”に汚点を残すものである」 野党は任命拒否について、杉田官房副長官の関与が濃厚だとして、国会への出席を求めましたが、自民党側は「事務の官房副長官の国会出席はあまり前例がない」として、慎重な姿勢を示しています。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース