飯島啓史
東京電力福島第一原発事故の避難指示が2年前に一部で解除された福島県大熊町で16日、震災後初となる町内での成人式が行われた。当時、小学4年生だった新成人46人が全国各地から故郷に集まり、再会を喜んだ。
震災後、町の成人式は町外で行い、今年も1月に町外で開催予定だった。しかし、コロナ禍で2度延期され、今回は建設中だった町の新たな交流施設の完成に合わせ、10年ぶりに地元で開催した。
新成人代表の新潟大3年の遠藤瞭さん(21)は「10年前の震災と現在のコロナ禍で、私たちの日常生活は当たり前ではないと2度も実感した。大人の仲間入りをする私たちも、当たり前の生活のため役割を果たせるよう、強く胸に刻んでいきたい」とあいさつした。将来は福島第一原発の廃炉問題に取り組みたいという。(飯島啓史)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル