能登でとれた魚や野菜が集まり、人々の方言が飛び交う――。能登半島地震で焼失した輪島朝市のにぎわいを描いた絵本「あさいち」(絵・大石可久也、語り・輪島朝市の人々)が、3月6日に復刊されることになった。
出版元の福音館書店(本社・東京都文京区)によると、「あさいち」は1980年、同社の月刊絵本「かがくのとも」1月号として刊行された。70年代の輪島朝市を舞台に、画家の大石可久也さん(2018年に死去)と同社の編集者だった森達夫さん(77)が二人三脚でつくった。
2人は朝市に足しげく通い、人々の会話に耳を傾けた。
「こうてくだ、こうてくだ」「うまいことゆうて。このおばば だませば ばけてでるぞー」
作中の会話は全て取材中に採集し、朝市に通う人たちに語ってもらう構成に仕立てた。
潮のかおりと土のにおいが立ちこめる朝市は、海や畑でとれたものを交易する場であり、人々が会話を楽しむ社交の場でもあったことが、絵巻物風に紹介されている。
森さんによると、当時の朝市…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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