東京都葛飾区の路上で女性を刺し殺そうとしたとして、殺人未遂罪などに問われた男性(45)の裁判員裁判で、東京地裁(浅香竜太裁判長)は13日、「心神喪失の状態だった疑いがある」として、無罪(求刑懲役6年)を言い渡した。
判決によると、男性は2017年に統合失調症を発症。21年12月、「あの人を刺せ」との幻聴に従い、女性の背中をナイフで刺し、約2週間のけがを負わせた。
検察側は直前まで異常な言動をとっていないことなどから「正常な精神機能による犯行」と主張した。だが判決は、専門医の鑑定を元に、症状の急激な悪化による幻覚で「被害者が実在の人と認識できなかった可能性が否定できない」と指摘。刑事責任能力は問えないと判断した。(田中恭太)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル