浅草で日韓友好のためにフリーハグをした1人の韓国人女性がいる。
昨年9月から日本にワーキングホリデーで滞在していた、スヨンさん(25)だ。
フリーハグ動画「日韓関係最悪でも韓国人がフリーハグをしてみた」
動画は、このようなスヨンさんの思いで始まる。
「最近の韓国では、日韓友好を声に出して言えない雰囲気が漂っています。でも、私はそんな雰囲気を変えたい。今私たちが感じている怒りや憎しみで何を解決できるでしょうか?」
スヨンさんに、日韓友好やフリーハグにかける思いを聞いた。【冨田すみれ子/ BuzzFeed Japan】
「こんな状況なのにありがとう」
8月、スヨンさんは韓国の伝統衣装を身につけ「私は韓国人です。一緒にハグしませんか」「Free Hugs みんな大好き」と書かれた紙を持って、浅草の路上に立った。
フリーハグをするために、韓国・大邱にある実家からチマチョゴリ(韓服)を郵便で送ってもらったという。その際、両親と話すと、特に父親は「両国関係がこんな状態なのに」と心配し、フリーハグ実行も反対されたという。
日本でも実際に、毎日ニュースや雑誌で嫌韓を煽るような内容が目立っていた。スヨンさんは2015年から日本や韓国で何度もフリーハグをしてきたが、今回はそのような状況もあり「少しは不安だった」。しかし、そのような思いは実際に路上に立つと、消え去った。
多くの人が日韓友好のために笑顔でハグに応じてくれ、「こんな状況なのにありがとう」「危ないのに、気をつけてね」と優しく声をかけてくれたという。
日韓の架け橋に
「なんでここまでになってしまったんだろうと悲しく思います。でも、だからこそフリーハグをやろうと思いました」
日韓関係についてスヨンさんはそう、BuzzFeed Newsに語った。
すでに他界しているが、スヨンさんの祖母は日本出身だという。そのような理由もあり、中学の際に必修科目だった第二外国語で日本語の学習を始め、次第に日本が好きなっていった。
大学生では静岡の大学に1年間留学し、その後も日本に戻りたいと思い、昨年9月からワーキングホリデー制度を利用して沖縄・宮古島で働いていた。
現在は、日本の大学院に進学するために、故郷・大邱に戻って勉強しているという。大学院では日韓関係について学び、将来は日韓や東アジアの架け橋となるような仕事をしたいという。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース