戦後復興期の1951(昭和26)年、北海道新得町の国鉄根室線(当時)で、急行列車が人為的に脱線させられた「急行まりも号事件」。それから70年を迎えた5月17日、新得町のNPO法人「旧狩勝線を楽しむ会」のメンバーが、現場となった橋の周辺の除草作業を行い、往時をしのんだ。
新得町史などによると、事件は51年5月17日の午前1時過ぎに起きた。釧路発函館行きの急行まりも号が、狩勝峠ふもとの川に掛かる「新内第一橋梁(きょうりょう)」(通称・まりも橋)を通る際に、先頭の蒸気機関車などが脱線。機関車は築堤に転落した。機関士2人が軽傷を負ったが、乗客470人は無事だった。
レールの継ぎ目板が何者かに切断され、レールが人為的にずらされていたことから、警察は列車妨害事件として捜査を開始した。
当時、国鉄を巡っては、列車…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル