「性風俗関連特殊営業」が新型コロナウイルス対策の持続化給付金の対象外なのは憲法違反か――。この点が争われた訴訟で30日、「性風俗は大多数の国民が共有する性的道義観念に反する」として、違憲ではないとの判決が言い渡された。性風俗規制の研究もしている岩切大地・立正大教授(憲法)に話を聞いた。
「『性風俗は不健全』という言葉が独り歩きしていたと思う」。岩切教授は裁判を振り返ってこう話す。
裁判で国側はデリバリーヘルス(無店舗の派遣型風俗店)などの性風俗関連特殊営業について「本質的に不健全な営業で、合理的な区別だ」と主張した。
根拠としたのが、風俗営業法で、性風俗とその他で区別を設けた理由を説明した、1998年の国会答弁などだった。風営法上、ゲームセンターなどは許可制だが、性風俗は「届け出制」とされるなど、異なる規制を受けている。
岩切教授は「風営法はもとも…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル