「戦争は絶対いらない」誓い続ける 緊急事態下の東京で

会員記事

杉浦達朗、津田六平、小川崇

 76回目の終戦の日を迎えた15日、各地で慰霊と平和への祈りが捧げられた。新型コロナウイルスの急激な感染拡大に歯止めがかからず、緊急事態宣言下だった東京でも、静かに手を合わせる人たちの姿があった。

 政府主催の全国戦没者追悼式があった日本武道館。宣言下であるため、今年の参列者は過去最少の約200人に絞られた。座席はアリーナに限られ、間隔が1メートル空けられ、場内はガランとしていた。

 午前6時前、武道館から少し離れた靖国神社。雨が降って肌寒い中、開門前を待つ参拝者の傘の列が延びていた。太鼓の音とともに門が開くと、ゆっくりと境内に入っていった。

「10代で兄は逝った」「次世代に伝える」終戦の日に遺族は

 「今年は決死の思いで来た」。東京都板橋区の小板橋俊子さん(78)は、都内の新型コロナの感染者数が連日4千~5千人台が続く中、靖国神社にまつられる兄に会いにきた。毎年、参拝を欠かさなかったが、コロナ禍1年目だった昨年は断念していた。

 16歳離れた兄は海軍の予科…

この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。

残り:939文字/全文:1375文字

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment