太平洋戦争中の空襲被害者ら戦争被害者4団体が11日、国会内で共同の記者会見を開き、救済立法などによる「残された戦後処理問題のすみやかな解決」を求めた。
4団体は、全国の空襲被害者、沖縄戦や南洋戦の民間被害者、韓国・朝鮮人元BC級戦犯、シベリア抑留者や遺族らの団体。このうち空襲などで心身に障害が残った民間人については、救済法案の要綱が超党派の国会議員連盟でつくられ、今年の通常国会での成立も期待された。だが、与党内の手続きが進まず提出に至らなかった。
空襲で左足を失った安野輝子さん(82)は、電話で記者会見に参加し「救済法はいまだ成立せず、私たち被害者は見捨てられたまま。戦争の後始末をきちんとして、私の戦争を終わらせてください」と訴えた。
昨年も同じ時期に記者会見にビデオで参加し、外国人元BC級戦犯問題の解決を訴えた李鶴来(イハンネ)さんが今年3月に96歳で亡くなった。妻の姜福順(カンポクスン)さん(86)は「夫は無念だったと思う。責任感が強く、戦犯問題の解決を果たそうとがんばっていた」と振り返った。(編集委員・北野隆一)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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