大藤道矢
山口県警宇部署は20日、宇部市の70代の無職女性が5月12日~6月11日にかけて、うそ電話詐欺で現金1840万円と電子マネー利用権15万円分の計1855万円をだまし取られる被害に遭ったと発表した。
同署によると、5月12日、女性宅に突然「介護施設に入所しませんか」とハウスメーカーの担当者を名乗った男から電話があり、女性が断ると、女性が本来持っていない権利について「他の人に譲ってくれませんか」と言われて、女性は了承した。その後、建設会社を装った別の男から「1千万円の入金ありがとうございました」と電話があり、心当たりのなかった女性がハウスメーカーをかたった男に電話をすると、改めて建設会社の男から「名義貸しは犯罪になる」と電話で言われ、5万円分の電子マネーカードを購入してコード番号を伝えた。
さらに、弁護士を名乗る別の男から電話があり、「このままでは財産が差し押さえられてしまう。現金を弁護士会に預けたほうがいい。弁護士会に送ってください」などと言われ、指定された東京都内の住所に宅配便で6月7日に1400万円、9日に440万円を送ったほか、公正証書を発行するためと言われて2回で計10万円分の電子マネーカードを購入してコード番号を伝えたという。
男らは事件が発覚しないように、用途を尋ねられた際にはごまかすように指示していた。女性は電子マネーカードを購入する時には「孫に頼まれて購入する」と店員に伝え、宅配便で現金を送る時には中身を「衣類」「本」などと記載していた。
女性が、家を訪ねてきた知人に相談して詐欺に気がついたという。
同署は「現金を宅配便で発送するように要求すること、電話で電子マネーカードの購入を要求することは詐欺の手口」と注意を呼びかけている。(大藤道矢)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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