「前橋かるた」「高崎かるた」「館林かるた」「嬬恋かるた」……。群馬県内には県民おなじみの「上毛かるた」を筆頭に地域に根ざした「郷土かるた」が各地にある。その数は130種類以上にのぼり、日本一を誇るという。県民の「かるた好き」の理由を探った。
前橋市にある群馬県立図書館の一角。「郷土カルタ」と名付けられたコーナーには、160箱近いかるたの箱がずらりと並ぶ。箱についているタイトルを見ると、県内の地名が付いたものだけでなく、「上野三碑かるた」「群馬土木かるた」「太田市市民憲章かるた」など、かるたのテーマもかなり細かく設定されているようだ。
県内に郷土かるた130種「ずば抜けて多い」
「群馬は日本一の『かるた県』と言えます」。そう教えてくれたのは、群馬大名誉教授で「日本郷土かるた協会」理事長の山口幸男さん(75)だ。山口さんによると、地域ゆかりの人物や歴史、風土などを詠んだ「郷土かるた」は、全国各地には1千数百~2千ほどあるが、群馬県内だけで約130種あり、他県に比べてずば抜けて多いという。
全国的にも名が知られ、群馬を代表する「上毛かるた」は、終戦から間もない1947年に完成した。戦争で荒廃した環境の中で育つ子どもたちに、将来に夢と希望を持ってほしい、との願いから作られた。その後、県内では市町村単位や地域の小学校などで作られたかるたも多い。なぜ群馬ではこんなにも「かるた文化」が盛んなのか。
山口さんが理由に挙げるのが…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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