土舘聡一
民間事業者による建て替えが計画されていた東京都立日比谷公園大音楽堂(通称・日比谷野音、千代田区)を、都が整備することになった。建設資材が高騰し、都の募集に応じる事業者がいなかった。想定より準備期間が必要になり、今年10月とされていた今の野音の使用休止時期は来年9月末まで延ばされた。
都が25日に発表した。野音の建て替えは、整備と運営を担う民間事業者を公募する「パークPFI」方式で予定していた。しかし、昨年11月までの募集に応じる事業者がなかった。説明会の出席事業者に事情を聴くと、資材高騰を理由にあげる声が多かったという。
都の担当者は「再公募も検討したが、手が挙がる見通しもない。早く新しい施設を提供するための判断」と話す。ただ、新施設は28年4月ごろの利用開始予定だったが、遅れる可能性があるという。
野音は1923年に日本最初の大規模野外音楽堂として整備され、改修を経て現在は「3代目」。矢沢永吉さんや尾崎豊さんら多くのアーティストがライブをした。セットが炎上したキャロルの解散コンサートや、キャンディーズの解散宣言など「伝説のステージ」の舞台にもなった。
前回の改築から約40年が経ち、老朽化が進んでいる。再整備計画によると、雨天も対応できるようステージ上や観客席の前方に屋根が設置される。(土舘聡一)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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