2002年のサッカーW杯共催などを経て、日韓関係は着実に融和が進んでいた。ところが今、観光客数は激減し、輸出入額も右肩下がり。両国はお互いが損を重ねつつも譲り合う気配はまるでない。意地の張り合いの根っこにあるのは、両国民のプライド、ナショナリズムを賭けた「歴史の物語」を巡る争いではないか。なぜ、私たちは「自分の国の歴史」をこれほどまでに大切に思うのか。お互いの物語を尊重しあう道はないのか。
人生を意味づける「歴史の物語」
日韓関係悪化の発端となったのは昨年10月、韓国大法院(最高裁)が戦時中の元徴用工らの賠償請求を認める判決を出したことだった。判決は、20世紀初めに日本が韓国を併合したこと自体が不法だったと認定した。韓国は戦後一貫して「強制的に併合された」と主張する一方で、日本は併合の違法性を否定してきた。
併合から約110年、植民地支配が終わって70年以上たつのに、なぜ今も歩み寄れないのか。
『ナショナリズムの由来』など…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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