北海道斜里町の知床半島沖で乗客・乗員計26人が乗った観光船「KAZU1」が沈没した事故で、乗船者の可能性がある男女2人の遺体を北方領土の国後島西岸で見つけたロシア人の自然保護活動家が27日、朝日新聞の電話取材に応じ、「早く身元が判明し、家族のもとに帰してほしい」と心境を語った。
この人は、国後島を主な対象とする「クリル自然保護区」職員のドミトリー・ソコフさん(54)。島には33年間住み、日本とロシアのビザなし交流事業に何度も参加してきた。2019年5月には、斜里町での自然保護シンポジウムでラッコの生息数などを報告したこともある。
その斜里町の海で沈没事故が起きたことを知った後の5月6日、島中部のラグンノエ湖(日本名・ニキショロ湖)付近の小川が流れ込むオホーツク海の岸で、フクロウの巣の調査中に女性の遺体を見つけた。着衣は青いジーンズと黒いタンクトップ。「すぐに観光船の乗客ではないか、と思った」という。
男性の遺体は18日、女性を…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル