東京電力福島第一原発が立地する福島県双葉町の中心部にかつて掲げられていた「原子力明るい未来のエネルギー」の標語看板の展示が24日、県の「東日本大震災・原子力災害伝承館」(同町)で始まった。2011年の原発事故後に安全神話を象徴する負の遺産として知られるようになり、町などが実物展示を求めていた。
この日朝、職員が同館1階の屋外テラスに設置された展示用の看板に90センチ四方の「原」「子」「力」の3枚の文字パネルをはめ込み、14字がそろった。事故当時の看板本体や支柱の展示は老朽化のため見送られた。
震災前、全長16メートルのゲート型の看板は、JR双葉駅前の商店街の道路をまたぐように立っていた。事故後に撤去されて町などが保管。町は、昨年9月に開館した伝承館での実物展示を求めてきたが、大きさを理由に一度は断られ、館内での写真の展示にとどまっていた。
双葉北小学校6年生のときに標語を考案した、同町の自営業大沼勇治さん(45)=茨城県古河市に避難中=は「かつて町が原発を推進した歴史を残すことができた。原発災害は進行形で、過去のものとして終わったことにせず、ありのままを伝えてほしい」と話した。
また、2階の展示室から続く別…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル