「映画看板のまち」として知られながら、半世紀近く映画館がなかった東京都青梅市に6月、ミニシアター「シネマネコ」がオープンする。歴史ある建物を活用し、映画鑑賞だけでなく地域交流の場もめざして、その名にちなんだ作品で幕を開ける。
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文化財が映画館に
水色のレトロな木造建築のシネマネコは、JR青梅駅と東青梅駅の間にある。国の登録有形文化財に指定された旧都立繊維試験場を改修した建物だ。
屋根裏の梁(はり)を見せる形で天井を高くした映画館は63席で最新の音響設備を導入。カフェも併設し「映画を見るだけでなくコミュニティー形成の場として開かれた空間」をめざして6月4日にオープンする。
青梅にはかつて三つの映画館があったが、1973年までにすべて閉館になった。
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一方で、商店街には手描きの映画看板を掲げ、昭和レトロの雰囲気を演出してきた。だが3年前に地元の映画看板師が亡くなり、看板は老朽化して一部は撤去された。
「商店街の景観が寂しくなった」「昔は映画館があったのに」
住民のそんな声に、映画館の復活へと乗り出したのが、地元で複数の飲食店を営む菊池康弘さん(39)。自身、幼い頃は親と一緒でないと立川の映画館まで行けなかった。
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「学校帰りとか、気軽に行ける映画館があるのは文化的にもいい」。周辺地域にシネコンはあるが、ミニシアターは少なく「商圏は広い」ともにらみ、長年温めていた映画館構想の実現に乗り出した。
「ネコ」の由来は
改修などにかかった費用は約…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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