書き順通りに重ねないと完成しない漢字のパズルが注目を集めています。考案したのは、文字を使ったグラフィック制作が得意な武蔵野美術大学の学生です。
「希」「上」「丸」の3文字
「書き順通りに重ねないと完成しないパズルを作りました」。そんなツイートが11月中旬に投稿されました。
添付された画像に写っているのは「希」「上」「丸」の文字をかたどった三つのパズル。
それぞれ一画ずつに分解できて、書き順通りに重ねていかないと完成しないよう、パーツごとに溝がつけられています。
この投稿に対して「すごいアイデア」「学習教材としていい」といったコメントが寄せられ、いいねは1万3千を超えています。
作者に聞きました
この「書きじゅんパズル」を作ったのは、武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科に在学中の楠藤桃香さん。
文字を使ったグラフィックの制作が得意で、インディーズバンドのロゴやジャケットデザインなども手掛けています。
入学前から文字に興味があり、大学の課題でも文字を題材にして制作してきたという楠藤さん。
教員から「文字を使ったおもちゃを作ってみたら?」とアドバイスされて、パズルを制作したそうです。
大人でも書き順を間違えやすい文字の中から候補を選択。
線の重なり方によってパズルとして成立させることができるものをいくつか試し、完成できたのがこの3文字でした。
教材としても期待
アイデアから設計、木材の切り出し、組み立てまで、かかった期間は約3カ月。
パーツにしてみると形が似ているものが多かったため、パーツ裏とパズルの土台にそれぞれ対応する色を塗り、置く位置が分かりやすいように工夫。文字を少し変形させて重なりを作るなど、細かな点も調整しました。
文字を使ったデザインについて、「形や配置を変えることで、元々ある言葉の意味に新たな意味を加えたり、より細かなニュアンスを伝えたりできることが面白い」という楠藤さん。
「これほどたくさんの方に見ていただけるとは思わなかったので驚いています。大人が楽しむパズルとして制作しましたが『子どもにやらせたい!』と言っていただけることが多いので、教材としても活躍しそうだと感じています」(若松真平)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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