手のひらに置いた石を、母はぎゅっと握りしめた。 何も言わなかった。 ただ、うんうんとうなずき、涙を流していた。 「これが遺骨だったら、どんなに良かったか」。もう20年以上前のできごとを、神奈川県遺族会会長の森本浩吉さん(81)=横浜市=は、そんな風に思い返す。 森本さんは、それから毎年のようにパプアニューギニアを訪れている。 父が戦死した場所だ。 父利雄さんは戦前、朝鮮半島… この記事は有料記事です。残り1096文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル Partagez !