難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者(当時51)から依頼を受けて殺害したとして、嘱託殺人などの罪に問われた医師、大久保愉一(よしかず)被告(45)の裁判員裁判が22日、京都地裁であった。弁護側の被告人質問が行われ、医師としての患者への向き合い方や、事件前後のSNSへの投稿の意図を語った。
大久保被告は2011年以降、内科医などとして東北地方の複数の病院で勤務していた。勤務先の高齢患者から「思い残すことはない。楽に死にたい」と迫られ、延命治療に疑問を抱くようになったと説明。治療に悩む患者の話を「黙って聞くことしかできなかった」と振り返り、「本人が望むなら、かなえてあげたいと思った」と述べた。
18年4月、延命処置の禁止を定めた自作の「法律」をツイッター(現X)に投稿した。安楽死を金で請け負う漫画の登場人物「ドクター・キリコ」に憧れを示すような投稿について聞かれると、「私はなれないと皮肉を書いた」とした。一方で、「医療で苦痛を取り除けない患者を楽にできるので、(望みをかなえたいという)悩みに通じる部分があった」と明かした。
大久保被告と女性は18年1…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment