36人が死亡した2019年の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人などの罪に問われた青葉真司被告(45)の裁判員裁判が27日、京都地裁であり、量刑を検討するための審理が始まった。検察側は、遺族らの被害感情を立証するため、計8人の供述調書や陳述書を読み上げた。
事件で亡くなった岩崎菜美さん(当時31)の父親の供述調書では、岩崎さんが中学を卒業した際に受け取った手紙に「アニメーターになりたいと書いてあった」とし、高校での美術部、美術系の専門学校を経て京アニに進んだことを「うれしかった」と振り返った。
最後に会ったのは、事件の約2カ月前の19年5月の大型連休で、岩崎さんが帰省した時だった。「映画のアニメ制作で忙しい」などと話していたといい、「あまり仕事をしすぎないように、と言ったのが最後の会話だった」とした。
事件後、遺体と対面した際は、「白かった肌は少し黒くなっていたが、すぐに菜美だと分かった」。青葉被告に対しては、「なぜこんなことをしたのか、本当の理由を知りたい」と訴えた。
人気映画の原画を手がけたア…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル