2025年には認知症の高齢者は約700万人に増える見込みだ。外出先での万一の事故やトラブルで本人や家族が賠償責任を問われる。そんな事態に備えて、民間の個人賠償責任保険による補償を独自に導入する自治体が増えている。目指すのは、認知症があっても安心して暮らせる街。先行自治体では保険金の支給例も出始めた。(編集委員・清川卓史、小泉浩樹、中村靖三郎)
他人の自転車を壊した(約1万5900円、4月)▽店舗を汚してしまった(約13万8600円、5月)▽ガラス扉を壊した(約9700円、6月)――。4月に独自の事故救済制度を開始した神戸市によれば、すでに3件の支給実績があるという。
同市は、個人市民税引き上げ(1人400円)で年間約3億円の財源を確保、「神戸モデル」として認知症の支援策を打ち出した。柱の一つである事故救済制度は、賠償責任保険(最高2億円)に加え、賠償責任の有無を問わず認知症の人が起こした事故で被害を受けた市民に給付される見舞金(最高3千万円)がある手厚い内容だ。申込数は8月までに2893人に達した。
記事の後半では、自治体が事故救済制度を導入する理由や、導入自治体(予定を含む)の一覧がご覧になれます。
高額な賠償への備えとして真価…
980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment