新型コロナウイルスの感染が首都圏で再び拡大していることを受け、「東京由来」の感染が他県に広がっていると報道各社が報じている。 一方で、“東京由来“という表現について、ネット上では慎重な報道を求める声も上がっている。7月6日放送の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)に出演した専門家も違和感を示した。
“東京由来”、感染経路の特定に至っていない段階では「誤解を招く」と専門家
番組では、全国で相次いでいる新型コロナウイルスの感染拡大について、「“東京由来”の感染か…」というテロップで報道。 6月下旬から7月初めに判明した千葉県・新潟県・山形県の感染者について「東京との往来」「東京に滞在」、「東京の友人と共に行動」などとして、東京との接点があったことを紹介した。 しかし、Twitterなどネット上では、感染経路の特定に至っていない段階で「東京由来か」とする報道について、疑問視する声も上がった。 番組では、コメンテーターとして番組に出演した日本感染症学会指導医の水野泰孝氏が、「新潟(のケース)でしたら東京に数日間滞在とありますけど、この方が数日間の滞在で何をしていたのか、それから千葉県(のケース)だと、東京との往来とありますけど、その最中に何をしていたのか、この辺が明らかになっていないんです」とコメント。「その辺が明らかになっていない段階で東京由来となってしますと、都民の皆さん、国民の皆さんが誤解を招くようなことになってしまう。もう少し情報を明確に発表していただくと、そういった不安が少しは軽減されるかもしれません」と懸念を示した。 そもそも“東京由来”という言葉は、7月2日に埼玉県の大野元裕知事が感染症の専門家と県の担当者との会議の冒頭で発言したもの。 大野知事は、埼玉県内で感染者が再び増えていることを受け「最近の新規陽性者の特徴と致しまして、東京由来が強く疑われる、もしくは東京にお住まいで埼玉にPCR検査をしに来られる」と述べていた。 小池百合子知事は7月4日、都民に対して「不要不急な他県への移動につきましてはご遠慮いただきたい」と要請したが、現段階では休業要請などは実施していない。
ハフポスト日本版編集部
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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