本州と九州をつなぐ関門橋(全長1068メートル)が14日、開通50年を迎えた。開通当時「東洋一」を誇った長大つり橋は、半世紀にわたって交通の大動脈となってきた。この雄大な橋に、親子2代で携わる人がいる。
北九州市と山口県下関市の間にある関門海峡は、一日に何百もの船舶が往来する海の要衝だ。その海峡をまたぐ関門橋は主塔から延びるケーブルが印象的で、その景観は、人気撮影スポットの一つになっている。
「50年経つが、まだ立派に現役で活躍している。まさに先人たちの努力のたまものだな、と」。関門橋のメンテナンスを担う西日本高速道路(NEXCO西日本)北九州高速道路事務所で、副所長を務める後藤昭彦さん(51)はそう語る。
先人たちの1人が、後藤さんの父・二郎彦さん(80)だ。旧日本道路公団に入り、20代で関門橋の主塔工事の現場監督を務めた。
転勤族で、後藤さんは下関市生まれ。開通時はまだ幼かったが、小学生の頃、二郎彦さんが建設時の写真を手に思い出話をしていたのを覚えている。「父にとっても誇らしい仕事だったんでしょう。『俺が造ったんだ』とよく家族に自慢していましたよ」
橋にかかわる仕事を意識した…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル