「架台の不安定さが要因の一つ」 静岡の橋桁落下事故で調査委報告書

田中美保

 静岡市清水区の国道1号静清バイパス下り線の高架道路工事現場で設置工事中の橋桁が落下して作業員ら8人が死傷した今年7月の事故で、国土交通省静岡国道事務所は22日、事故調査委員会(委員長・舘石和雄名古屋大学大学院教授)が事故原因などをまとめた報告書を公表した。橋桁をつり下げていた仮設部材を支える架台の不安定さが、落下の要因の一つになったと指摘した。

 報告書によると、仮設部材を支えていた架台の一部は、その土台の縁からはみ出した状態で設置されており、不安定な状態だった。このため、橋桁を動かした際に仮設部材が架台からずれ、その衝撃で仮設部材と橋桁をつないでいたボルトが破断、橋桁の落下につながったと結論づけた。

 これを踏まえ、報告書では、架台を固定するといった安全対策の徹底▽資機材の設置が計画通りであるかなどについて適正に管理するほか記録にも残す、などの再発防止策をまとめた。

 事故は7月6日未明に発生。2人が死亡、6人が重軽傷を負った。(田中美保)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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