福冨旅史、比嘉展玖
原爆ドーム(広島市中区)が7日、世界文化遺産に登録されてから25年を迎えた。登録をめざす運動に取り組んだ被爆者や市民らの12団体が同日夕、ドーム前で記念集会を開き、恒久平和と核兵器廃絶実現への努力を誓った。
広島市の松井一実市長ら約80人が参加した。10月に96歳で亡くなった広島県原爆被害者団体協議会の坪井直(すなお)・前理事長をしのんで黙禱(もくとう)した後、ドーム前の登録記念碑に花や水をささげた。
原爆ドームは広島県物産陳列館として1915年に完成。世界遺産登録を目指して93年に始まった署名運動は約165万筆を集め、96年にユネスコが世界遺産に登録した。
県被団協の箕牧(みまき)智之(としゆき)理事長(79)は「ドームの訴えは、被爆者が1人もいなくなった後も、1945年8月6日の出来事として、核兵器の怖さ、悲惨さを未来永劫(えいごう)に訴え続けてくれると思います」と述べた。
広島県廿日市市の厳島神社も7日で世界文化遺産登録から25年になった。神社の大鳥居は現在、約70年ぶりの改修工事が進んでいる。松本太郎市長は「世界に誇る自然・歴史・文化遺産を未来に継承し、将来にわたり活力あるまちづくりにつなげたい」との談話を出した。(福冨旅史、比嘉展玖)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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