サッポロビールが2013年から1年間販売した「極ZERO(ゴクゼロ)」が、ビールや発泡酒より税率が低い「第3のビール」に当たるかが争われた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(八木一洋裁判長)は12日、サッポロ側の控訴を棄却した。19年2月の東京地裁判決と同様、第3のビールには当たらないと判断し、高い税率を課した国税庁の決定を支持した。
高裁は当時の極ZEROの製造方法について、酒税法が定める第3のビールとしての要件を欠いていると判断した。
サッポロ側は「今後の対応は判決内容を精査し、代理人とも協議のうえ決定する」、国税庁は「妥当な判決」とコメントを出した。
第3のビールは「新ジャンル」とも呼ばれ、麦芽などの原料を発酵させた発泡酒にスピリッツ(蒸留酒)を混ぜるなどして作る。ビール系飲料の酒税は、ビール、発泡酒、第3のビールの順に安くなっている。
極ZEROはいったん販売を終了して製造方法を見直し、現在は発泡酒として販売している。(新屋絵理)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル