自宅で長男(44)を刺して殺害したとして殺人容疑で送検された元農林水産省事務次官の無職、熊沢英昭容疑者(76)が長男と同居を再開した直後から暴行を受け、妻に対して「次に暴力を振るわれたら(長男に)危害を加える」などと犯行の意志を告げていたことが4日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁練馬署は長男からの家庭内暴力が度重なったため、熊沢容疑者が殺意を固めた可能性があるとみて詳しい経緯を調べている。
捜査関係者によると、熊沢容疑者は、長男の英一郎さんが中学生のころから両親に暴力を振るうようになったと供述。英一郎さんは10年以上前から東京都内の別の場所に住んでいたが、本人の希望で先月下旬から練馬区早宮の実家に戻った。熊沢容疑者は同居後、英一郎さんから再び暴行を受けるようになったと説明しており、体にはあざが残っていたという。
自宅からは凶器とみられる包丁以外にも複数の刃物が見つかったほか、殺意をほのめかすメモも発見された。
事件当日は英一郎さんが近所の小学校で行われていた運動会について「うるせえな、ぶっ殺してやるぞ」などと言い、熊沢容疑者が注意し、口論になった。調べに対し「息子を刺さなければ私が殺されていたと思う」と供述する一方、「川崎の20人殺傷事件を知り、人に危害を加えるかもしれないと思った」とも話している。
練馬署や練馬区役所によると、熊沢容疑者から英一郎さんに関する相談が寄せられたことはなかったという。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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