「旧経営陣4人は東電に約13兆円を支払え」。主文を2度繰り返して述べた朝倉佳秀裁判長は、約30分かけて判決理由の朗読を終えた。傍聴席や原告側の席からは拍手がわき起こった。
判決後の会見で原告弁護団の海渡雄一弁護士は、判決の中に「過酷事故が発生すると我が国の崩壊にもつながりかねない」との表現があった点に注目。朝倉裁判長らが昨年10月、福島第一原発敷地内や原発周辺の帰還困難区域を視察したことをふまえ、「原発には厳しい安全基準が求められるということを、被害の実態に伴う非常に強い言葉で示した」と解説した。
河合弘之弁護士は「判決には津波対策をしなかった東電幹部への怒りが満ちていた」と指摘。「現場だけでなく、勝俣恒久元会長と清水正孝元社長のトップの責任も認めたことは重要で、正義感ある判決だった。他の電力事業者への警告にもなる」と強調した。(村上友里)
旧経営陣の刑事訴訟に「影響与えるはず」
「東電のえらいさんの責任が…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル