名古屋出入国在留管理局の施設でスリランカ国籍のウィシュマ・サンダマリさん(当時33)が死亡した問題の最終報告について、ウィシュマさんと面会を続けてきた梅谷未来さん(20)は「本当に死んじゃう、危ないと、入管に何度も抗議したのに、なぜ対応しなかったのか」と憤った。
梅谷さんは、名古屋出入国在留管理局に収容されている外国人との面会活動を続ける支援団体「START」の学生メンバー。団体顧問の松井保憲さん(66)や学生メンバーらとともに、昨年12月から、2~3日に1回のペースでウィシュマさんと面会を続けてきた。
流暢(りゅうちょう)な日本語で、元気に自分のことを話していた。だが年が明けた頃から思うように食事が取れなくなり、体重も12・5キロ減ったという手紙がウィシュマさんから支援者に届いた。手足や唇がしびれると話したという。今年2月に梅谷さんが面会したときは別人のようで「誰か分からなかった」と振り返る。ウィシュマさんはバケツを抱えて面会室に入り、目の前で嘔吐(おうと)したという。
ウィシュマさんは点滴を打って欲しいと訴え、START側は点滴を打つよう入管に申し入れたが、中間報告には庁内診療時、「点滴の求めはなかった」などと書かれていた。梅谷さんは「平気でうそをつくのか」とあきれた。
局長と次長を訓告などとした処分については「軽すぎる」と感じている。「ウィシュマさんは助けて欲しかったのに対応してもらえず、ショックだったと思う。最終報告書を出しても、入管行政のあり方を見直さないと、真の再発防止にはならない」と話した。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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