「残酷な法律を作った責任を」 強制不妊、車いすで裁判所を訪れ提訴

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村上友里、平川仁、仲川明里

 筆舌に尽くしがたい苦痛を味わった――。旧優生保護法の下で不妊手術を強いられたのは憲法違反だとして、新たに6人が東京、名古屋、仙台の3地裁で国を訴えた。背中を押したのは、先に提訴した人たちの思いや、勝ち取った判決。より広く被害を知ってほしいと実名で会見に臨んだ人もいた。

 「障害者にとって残酷な法律を作った国には、きちんと責任をとってほしい」

 東京で提訴した西スミ子さん(75)は26日、顔と名前を出して会見に臨み、思いを記した紙をゆっくりと読み上げた。

 手足に重度の障害があり、ふだんはベッドで寝たきりの状態だ。この日は「被害を全国の人に知ってほしい」と、ヘルパーの助けを借りて東京都日野市の自宅から車イスに乗り、福祉タクシーで自ら裁判所を訪れた。

結婚考え、子どもを望んだが・・・

 生後6カ月ではしかにかかり、脳性まひで手足に障害が残った。

 14歳になる年に、入所していた医療施設から「生理がなくなる手術がある」と言われ、子宮を摘出する手術を受けた。

東京で、仙台で、名古屋で。法律で手術を強いられた人らが、今裁判に踏み切った思いを語りました。

 生理用品の交換を頼んでいた…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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