「沖縄の民意、なかったことに」 辺野古代執行判決、広がる落胆

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棚橋咲月 豊島鉄博 小野太郎 矢島大輔 田嶋慶彦 聞き手・上地一姫

 裁判所前には多くの市民が駆けつけた。「何度も何度も民意を示してきた。理不尽の一言」。夫と訪れた嵯峨富美子さん(72)=那覇市=はそう話した。埋め立て土砂の搬入が続く辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前に9年前から毎週通ってきたという。「ここで諦めれば、(選挙や県民投票で示されてきた民意は)なかったことにされてしまう。それだけは避けなければ」と声を振り絞った。

 普天間飛行場に隣接する沖縄国際大2年の新城弘大(ひろと)さん(20)は、辺野古移設を好意的に考えてきたが、県民の意思が顧みられない現状に、危機感を覚えるようになったという。「地方自治が軽視されていて、本当におかしい。これは日本全体の問題です」

 普天間飛行場を抱える宜野湾市の松川正則市長は記者団に「法令にのっとった形で工事が進んでいくだろう」と語った。松川氏は普天間返還のために辺野古移設を容認する立場だが、国と地方の関係について「裁判に至るまでにもっと政治としてお互いに譲歩しながら話し合いの場、解決の道を探っていくべきだったんじゃないか。非常に残念だ」とも述べた。

 辺野古がある名護市の渡具知…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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