「波動拳」ご当地ナンバー、ストⅡ世代に「刺さる」 最高倍率は6倍

 あのころ夢中で操ったアイツと街を駆けたい――。奈良県橿原市ご当地ナンバープレートが、40~50代に「刺さる」デザインだった。抽選倍率は2倍を超え、さっそく市は追加交付を検討し始めた。

 赤いハチマキが印象的な後ろ姿、決め技「波動拳(はどうけん)」をライバル「ケン」に繰り出すシーン。

 2種類のプレートにデザインされたのは、人気格闘ゲーム「ストリートファイター」の主役的キャラクター「リュウ」だ。ゲームを手がけるカプコン大阪市)が無料でデザインした。

 市は原付きバイク用に計260枚を作成。8月から申し込みを受け付けると、2倍を超える589件の応募があった。

 このうち6割近く(344件)を占めたのが、40代と50代。「波動拳!」「昇龍(しょうりゅう)拳!」とリュウの技を口にしながら、ゲームシリーズの中でも有名な「ストリートファイターⅡ」に興じた世代だ。

 三つの排気量ごとにプレートの色が変わるが、特に「波動拳」を放つシーンがデザインされたピンク(125cc以下)の20枚には、122件の応募があり抽選倍率は6倍を超えた。

 抽選に漏れてもあきらめきれないのか、キャンセルを期待して市に問い合わせる人もちらほら。8月23日から交付が始まると、父親と窓口でプレートを受け取った子どもが「めっちゃ格好いい」と喜ぶ姿も。「橿原市エエなぁ!」「欲し過ぎやろそんなもん」……。X(旧ツイッター)では、うらやましがる投稿も目立つ。

 「想像以上の反響」と市の担当者はうれしい悲鳴だ。「大変ご好評を得ましたので、ただいま増刷を検討中」とホームページで告知した。

「キャラ立ち」に挑む歴史都市

 そんな橿原市には、日本で初めての本格的な都とされる藤原京(694~710年)があった。世界遺産登録を目指す遺跡もあり、いにしえの雰囲気が残る。

 歴史都市が、ファイターたちの力を借りた「キャラ立ち」に力を入れているのはなぜか。

 実は、カプコンの辻本憲三会…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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