2016年4月の熊本地震から5年が経った。多くの人が家を失い、大切な人を亡くした。犠牲になった家族に守られたと感じながら、日々を歩んできた人もいる。熊本県の犠牲者追悼式で14日、遺族の一人は語った。
「私たち家族は、『父が命を守ってくれた』。そう思っています」
14日に熊本県庁で営まれた熊本地震の犠牲者追悼式で、冨岡謙蔵さん(58)=熊本県嘉島町=は遺族代表として祭壇の前に立った。熊本地震で亡くなった父の王将(おうしょう)さん(当時83)の話をした。
「じいちゃん大丈夫ね!」に返事なく…必死に外へ
50年以上前、王将さんが自宅を建てた際、玄関先に植えた2本の木がある。マツとカシ。大人2人で運べるほどだったという木は、今は高さ3・5メートルほどに成長した。その木に、家族は救われたと思っている。
農業や造園業を営む、厳しい父…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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