日蓮宗の開祖、日蓮(1222~82年)生誕の地が沈んでいるとの伝説が残る千葉県鴨川市沖の海底で、同市と専門家は12日から、無人ロボットによる再調査を始める。データを取得・解析し、当時の集落や井戸などの痕跡を特定したい考え。必要があれば12月以降も地層探査装置などによる追加の調査を行う。 東京海洋大の岩淵聡文教授らが、内浦湾の海岸から直径500メートル程度、水深10メートルまでの海域を調査。遠隔操作により、サイドスキャンソナー(水中音波探査機)を装備したロボが海面を無人走行しながら音波で海底の様子を音響画像化し、地形のデータを収集する。 12日に現地で準備。13日に試運転を行い、順調ならデータ収集を始める。16日まで実施し、17日に撤収する予定だ。 市などによると、日蓮は同市小湊の漁村で生まれた。建治2(1276)年、生家跡に弟子が「誕生寺」を創建したが地震や津波で海に沈んだとされ、地元の海士の間では今も「海中に(当時使われた)井戸がある」と伝わる。調査チームは9月に海底調査を行ったが、台風の影響などにより十分な量のデータを得られなかったため、再調査を行う。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース